「電気工事と計装工事は何が違うの?」「うちのビル工事はどちらを発注すべき?」「両方できる業者は珍しいのか?」── 福岡県内の施設オーナー様・設備担当者様から、こうした基本的なご質問を多くいただきます。本コラムでは、福岡で60年以上にわたり両方を一社で対応してきたFDシステムの視点から、電気工事と計装工事の違いを業務範囲・必要資格・発注実態の観点でわかりやすく解説します。
ひとことで言うと
ざっくり言うと、
- 電気工事 = 建物に電気を届けるための工事
- 計装工事 = 設備機器を制御・監視するための工事
です。電気が「血液」なら、計装は「神経」のような関係です。両方が揃って初めて、現代的なビル設備が機能します。
電気工事とは
電気工事は、建物に電力を供給するための工事の総称です。
具体的な業務範囲
- 受変電設備工事:高圧受電(6.6kV)→ 低圧(200V/400V等)への変換
- 配電盤・分電盤工事:建物内の電力分配
- 幹線工事:建物内の電力配線
- 動力設備工事:空調機・ポンプ・エレベーター等への動力供給
- 照明・コンセント設備:LED・調光制御等
- EV充電器設置:充電インフラ整備
- 太陽光・蓄電池:創エネ・蓄エネ設備
必要資格
- 電気工事士(第一種・第二種)
- 電気主任技術者(第一〜三種)
- 1級・2級電気工事施工管理技士
関連法令
- 電気事業法
- 電気工事士法
- 建設業法(電気工事業の許可)
詳しくは電気設備工事サービス詳細もご参照ください。
計装工事とは
計装工事は、建物・工場の機器を制御・監視するためのシステム構築の総称です。「計装」は「計測 + 装置」の略で、英語では Instrumentation です。
具体的な業務範囲
- 空調自動制御:温度・湿度・CO2制御・VAV・VWV
- 中央監視装置(BAS):ビル全体の設備機器を一元監視
- 計装設計:センサー配置・コントローラ容量・通信ネットワーク
- BEMS 導入:エネルギーマネジメント
- 既存システム改修:メーカー混在環境の統合
- 生産設備計装:工場のSCADA・PLC連携
必要資格・知識
- 計装士(1級・2級)
- 第一・二・三種電気主任技術者(多くの場合電気主任技術者の知識も必要)
- 計装システムベンダー認定
- BACnet・LONWORKS・Modbus等のプロトコル知識
関連法令
- 電気事業法(計装設備も電気設備の一部として規制)
- 建築基準法(中央監視装置の設置義務等)
- 建設業法(電気通信工事業の許可)
詳しくは計装工事サービス詳細もご参照ください。
業務範囲の境界 — どこが重なるか
電気工事と計装工事には 重なる領域 があります。
| 領域 | 電気工事 | 計装工事 |
|---|---|---|
| 制御盤の電源配線 | ◎ | ◯ |
| 制御盤内のリレー結線 | ◯ | ◎ |
| センサー配線 | ◯ | ◎ |
| 動力盤の主回路 | ◎ | △ |
| 中央監視装置 | △ | ◎ |
| 受変電設備 | ◎ | △ |
| EV充電器の電源 | ◎ | △ |
| EV充電器の通信・課金 | △ | ◎ |
| 照明(基本配線) | ◎ | △ |
| 照明(調光制御) | ◯ | ◎ |
両方が混在するプロジェクトでは、仕様調整・スケジュール調整・責任分界点の調整 が大きなコスト要因になります。
なぜ別業者発注が一般的なのか
福岡県内・全国を問わず、電気工事と計装工事は 別業者に発注するのが業界の標準 です。理由:
- 必要な資格・教育体系が異なる:両方の有資格者を社内に揃えるのは経営的に困難
- 工事の現場経験が異なる:電気は強電中心、計装は弱電・通信中心
- 取扱メーカー・代理店契約が異なる:受変電メーカーと計装メーカーは別系列が多い
- 業界団体・組合が分離:電気工事業組合・計装工事業協会等が別
別業者発注で起こる典型的な問題
問題1:仕様調整の手戻り
例:新規ライン増設で動力盤拡張+計装システム拡張が必要な場合、電気業者が動力盤を仮設定 → 計装業者が「容量不足」と指摘 → 電気業者が再設計、というループが頻発。
問題2:スケジュール衝突
施工順序・停電工程・試運転のタイミングで、両業者の調整が必要。1社遅延が他社に波及します。
問題3:責任分界点の曖昧さ
トラブル発生時に「電気側の問題か、計装側の問題か」の切り分けに時間が掛かり、対応が遅れます。
問題4:保守窓口の分散
引渡し後、定期点検・トラブル対応・改修計画それぞれで複数業者と調整が必要。
FDシステムの両刀性 — なぜ稀少なのか
FDシステムは福岡で 電気工事と計装工事の両方を自社対応 できる、業界では稀な専門企業です。
強み1:一気通貫の責任体制
設計から保守まで一社で対応。仕様調整・スケジュール調整・責任分界点の問題が消えます。
強み2:歴史的に両分野を蓄積
創業以来60年以上にわたり、両分野の技術を社内に積み上げ続けてきました。
強み3:施設オーナー様の負担軽減
別業者発注で発生していた 「業者間調整の負担」を負わなくて済む ことが、最大のメリットです。
発注先選びのチェックポイント
施設オーナー様が業者を選ぶ際のチェックリスト:
- 両分野を自社対応できるか
- 福岡県内で実績があるか
- 引渡し後の保守・改修増設のご相談に対応できるか
- オープンプロトコル(BACnet等)対応か
- 補助金活用提案の経験があるか
よくあるご質問
Q. 小規模ビルで計装は不要では? A. 規模に応じた構成があります。小規模ビルでも空調自動制御・デマンド制御で電気料金削減が可能です。
Q. 既に別の電気工事業者と取引があります。計装だけ依頼できますか? A. はい、計装単独のご依頼も承ります。ただし、両方を統合した方が効率的なケースは多いため、状況をヒアリングして最適案をご提案します。
Q. 工場の計装と建物の計装は同じですか? A. 共通点と相違点があります。工場計装はModbus中心、ビル計装はBACnet中心、という違いはありますが、両方に対応可能です。
まとめ
電気工事は「電気を届ける」、計装工事は「機器を制御・監視する」。両方を一社で対応できる業者は福岡県内でも稀少です。FDシステムは創業以来両分野を一手に手がけてきた専門企業として、設計から保守まで一気通貫でお客様の負担を軽減します。
電気工事・計装工事のご相談は、まずは現地調査・お見積もりから。福岡県内・九州一円対応、初回相談は無料です。
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