福岡市内の 築15年・100戸規模の分譲マンション における、駐車場へのEV充電器10基設置事例です。居住者様からのEV充電要望に対し、管理組合の合意形成から既存配電容量の調査、補助金活用、施工、保守までを一貫してサポートしました。
ご相談内容
管理組合の理事様からのご相談時の課題は以下のとおりでした。
- 複数の居住者様から EV充電器の設置要望 が出ており、総会での議題化を予定
- 「設置に賛成だが、費用負担が読めず判断できない」との声が大半
- 既存の 受変電容量 が新規負荷に耐えられるか不明
- 国・自治体の 補助金活用 で居住者負担を抑えたい
- 将来的に追加設置できる構成 にしたい
- 「全戸負担なのに一部のみ得をする」という不公平感への配慮
現地調査の結果
ご依頼を受けて、まず以下を調査しました。
既存配電設備の状況
- 高圧受電キュービクル:築15年、容量に余裕あり
- 共用部分電盤からの 増設余地:8回路分
- 駐車場までの幹線敷設ルート:地下ピット経由で可能
駐車場の現況
- 機械式立体駐車場:50台
- 平面駐車場:30台(このうち 10台分 を充電対応に)
- 将来の追加設置を見据えて配管・配線スペースを確保
ご提案・施工内容
充電器構成
将来の段階拡張を見据えて、以下の構成をご提案・採用しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 充電器種別 | 普通充電器 3kW級(コンセント型) × 10基 |
| 設置場所 | 平面駐車場の10区画 |
| 同時使用想定 | 50%(5基同時稼働を上限) |
| 課金方式 | 個別計量+管理組合経由の精算 |
| 認証 | カード認証で利用者特定 |
| 将来拡張 | 配管・予備配線で追加10基まで対応可能 |
既存配電容量を活かす設計
新規にキュービクル増設を行うとコストが大きくなるため、既存共用部の配電容量 を最大限活用する設計としました。
- 既存共用部分電盤からの 専用回路新設
- 集合用幹線の 容量計算とシミュレーション
- 同時使用率を踏まえた 負荷分散制御
管理組合への合意形成支援
総会決議に向けて、以下の支援を行いました。
- 総会向け資料の作成(システム概要・費用内訳・補助金活用後の実質負担額)
- 居住者説明会対応(質疑応答・代替案の提示)
- 「EV非保有者にも将来メリットがある」ことを伝える シミュレーション資料
- 管理規約改定 のドラフト支援(充電器使用ルール・料金徴収方法)
補助金活用
複数の制度を組み合わせて、実質負担を大幅に軽減しました。
- 経済産業省 CEV補助金:機器費+設置工事費の補助
- 福岡県の補助金:県内事業対象の上乗せ補助
- 福岡市の上乗せ補助金:市内分譲マンション向け
補助金活用前の工事費総額と比較して、実質負担を約60%軽減 できました。詳しくはEV充電器の補助金(福岡県内 2026年版)もご参照ください。
段階施工で運用継続
居住者様の駐車場利用を妨げないよう、以下のステップで施工しました。
- 配管・幹線敷設(駐車場利用への影響なし、平日昼間に実施)
- 共用部分電盤の改修(夜間2時間の停電作業1回)
- 充電器本体の設置(1区画ずつ、1日2基ペース)
- 試運転調整・課金システム連動確認
- 居住者向け利用説明会
結果
- 実質負担を約60%軽減 (補助金活用による)
- 居住者様アンケートで 「設置して良かった」「将来も安心」 との回答多数
- 追加設置への配管・予備配線 を確保しており、将来の需要増にも段階対応可能
- 設置後の 保守契約 へ移行し、トラブル対応・定期点検を継続中
- 管理組合の 合意形成プロセス が他マンションのモデルケースに
このプロジェクトのポイント
- 既存配電容量の徹底活用 ─ キュービクル増設を回避してコスト削減
- 国×県×市の3階層補助金活用 ─ 居住者負担を最小化
- 管理組合の合意形成支援 ─ 技術提案だけでなくドキュメント作成まで
- 段階拡張対応の設計 ─ 将来のEV保有者増加に柔軟対応
- 電気工事の専門企業として ─ 配電設計から課金システム連動まで一気通貫
EV充電器設置をご検討の分譲マンション・管理組合様、または分譲マンションの管理を担当される管理会社様、まずは現地調査・お見積もりをご依頼ください。福岡県内・九州一円対応、初回相談は無料です。
関連ページ: